営業職に必要な資格
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営業職には、職種や扱う商品によって資格が必要になることがあります。
例えば不動産営業をするのであれば、宅地建物取引主任者の国家資格が必要、と言われます。
が、もう少し厳密な表現をしますと、契約時に行う「重要事項の説明」は、資格を持った人間が行う必要がありますが、そこに至るまでの販売見込み客向けの一般的な物件案内は、必ずしも資格が必要なものではありません。
なので、基本的に、
営業職に就く時点では基本的に何の資格も必要ない、やる気が一番!
というスタンスで、ここでは話をすすめていきます。
資格を取得しなければいけない理由
しかし、以下の理由により、資格の取得は奨励します。
①契約書を交わすのに最低限必要な資格
契約書を交わすのに最低限必要な資格、先ほども触れましたが不動産契約に必要な宅建主任者の資格、といった類は、たいていの場合、会社から取得するように指示があると思います。生命保険の販売員であれば募集人登録するためにはそのための試験があります。
言い換えると、あらかじめ取得していると、業種によっては転職が有利、ということでもあります。
②資格手当
同じ業務であっても資格を持っている場合、給料などの待遇面に差がある場合が多い。特に扱う商品によっては、TOEICなど、語学系や、販売士の資格、あるいは簿記なども、会社によっては評価される場合があります。
③業務関連の資格
業務関連の資格を持っていることは、資格取得で学んだ商品知識などが営業の現場で直接役立つ。例えば、保険販売員の場合、ファイナンシャルプランナー(FP)の資格は直接必要な資格ではないが、必要な保険額や支払う保険料の計算をし、お客のライフプラン・生涯設計するには、勉強しておく必要がある資格ではあります。
④業務関連外の資格
趣味などの業務関連外の資格でも、名刺交換などの際、自己紹介や話題づくりになったり、その道の専門家として一目置かれるなど、話を聞いてもらいやすくなることがあります。時に、書道や囲碁将棋といったものから、スキーの指導員、といった資格が生きてくることも、多々あると思います。
若手社員が目指すべき資格
もしあなたが、入社して間もない20代の社員ならば、社会人としての一般常識や、業務に必要な専門分野に関わる基本知識を身に着けるための資格を優先的に、取得するために勉強しなければいけません。
確かに日常の営業ノルマで心も体もクタクタに疲れ果てるかもしれませんが、「現在」よりも「将来」のことを考えて、キャリア形成の一環として、生涯学び続ける習慣を身につけていただきたいと思います。
最低限必要な資格を取得し終わったら、若い時期にしか挑戦できない、取得に時間がかかるものにも是非、挑戦していただきたいと思います。
取得したい資格の例
宅地建物取引主任者、基本情報技術者、消費生活アドバイザー、TOEIC600~700点、ファインナンシャル・プランニング(FP)技能検定…
中堅・時期幹部の営業社員が目指すべき資格
30歳前後にもなると、学歴よりも、20歳代で何をやってきたか、つまり実績が会社としても評価の分かれ目となり、また営業目標以前より高くなってきます。
さらに、後輩や部下の面倒も見なくてはいけない時期でもあり、自分の力だけでなく、チームとしてやるべきことも考慮することが求められてきます。そのため、必要となる資格も、より高度な専門性のものが必要とされます。
取得したい資格の例
MBA(経営学修士)、中小企業診断士、TOEICテスト800点、販売士1級…
…ビジネスの世界ではやはり実績が重要視されるため、資格をとってもあまり役に立たないのでは、と考えられる方も多いかもしれません。しかしながら、名刺に記載することでお客からの信頼度を高めることができる場合があるだけでなく、資格取得のために勉強した知識は、実際に自らの営業活動に役立つものなのです。よりできる営業マンへと飛躍する一歩と考えてみてはいかがでしょうか。